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けい

  • Author:けい
  • 読書が大好き。
    今年は何ページ読めるか、挑戦です。

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龍は眠る・・・宮部みゆき・・P528

1992年、日本推理作家協会賞受賞作品

台風が近づいている夜に、自転車をパンクさせて困っていた稲村慎司を雑誌「アロー」の記者高坂昭吾が助ける所から始まる。千葉に来ていた慎司を東京の自宅に送ろうとした時、事件に出くわす。
そこで慎司が自分は特殊な能力、「サイキック(超常能力者)」人間の思った事はもちろん、あらゆるものからスキャンする事が出来ると打ち明けられるが、すぐに高坂は信じることはない。

事件は思いもかけない方向に向かい、解決したかに見えたが、もう1つの謎の事件が動き始める。そこにもう1人、やはり同じ能力の持ち主が現れる。

途中から登場する、七恵も重要な役割を持つし、高坂が破談にされてしまった相手の女性も絡んでくる。

かなり謎めいて、複雑な関係が出てくるが、すんなりと最後まで、ひきつけられてしまうのは、さすがは宮部作品と思う。結末は意外なものだったけれど、高坂の今後はとても明るい。慎司もきっと与えられた能力を大事にするだろう。

「私達の体の中には龍を飼っている。底知れない力を秘めた。不可思議な形の眠れる龍を・・・私の内なる龍が、どうか私をお守りくださいますように」
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龍は眠る・・・宮部みゆき・・P528

1992年、日本推理作家協会賞受賞作品

台風が近づいている夜に、自転車をパンクさせて困っていた稲村慎司を雑誌「アロー」の記者高坂昭吾が助ける所から始まる。千葉に来ていた慎司を東京の自宅に送ろうとした時、事件に出くわす。
そこで慎司が自分は特殊な能力、「サイキック(超常能力者)」人間の思った事はもちろん、あらゆるものからスキャンする事が出来ると打ち明けられるが、すぐに高坂は信じることはない。

事件は思いもかけない方向に向かい、解決したかに見えたが、もう1つの謎の事件が動き始める。そこにもう1人、やはり同じ能力の持ち主が現れる。

途中から登場する、七恵も重要な役割を持つし、高坂が破談にされてしまった相手の女性も絡んでくる。

かなり謎めいて、複雑な関係が出てくるが、すんなりと最後まで、ひきつけられてしまうのは、さすがは宮部作品と思う。結末は意外なものだったけれど、高坂の今後はとても明るい。慎司もきっと与えられた能力を大事にするだろう。

「私達の体の中には龍を飼っている。底知れない力を秘めた。不可思議な形の眠れる龍を・・・私の内なる龍が、どうか私をお守りくださいますように」

夜のピクニック・・・恩田陸・・P342

sinnbun

第2回「本屋さんが売りたい本」第1位に選ばれた本とニュースで知り、一度お勧めを受けて読んだ恩田さんだったので、嬉しくて関心を持ち、早速図書館で予約した。
ある地方のミニコミ誌で恩田さんのインタビュー記事を見かけた。私と同じ県で中高を過ごされ、高校時代に体験した歩く会をモデルにしてあると読んだ。身近で過ごされたのだと思うと、ますます親近感を覚える。順番が回ってくる数日前、歩く会が始まったと言う新聞記事をめにして、ますます期待が高まる。

読み初めた途中で上の記事が掲載され、同時進行で、高校生に戻ったような気分で読み進める事が出来楽しい時間だった。

歩きぬく辛さ、その中で生まれる感動、友達との一体感が素晴らしく表現されていた。
それぞれの登場人物が、イキイキと描かれていて、読み終えるのが残念と思えるぐらいだった。

難しい境遇におかれていた、貴子と融が主体となって話が進む。貴子の親友だった、アメリカに引っ越していった、杏奈のおまじないをかけると言う手紙の意味が段々と分かってくる。
遠くで見守る杏奈の笑顔まで見えてくる気がした。

色々な個人的な思いも込めて読んだこともあり、先日読んだ本とは違い、かなり清々しい気持ちで最後を向かえ、静かに閉じた。

海のはてまで連れてって・・・アレックス・シアラー・・P361

主人公ぼくは弟クライブより5分早く生まれた双子の兄。兄と言う事で何かと兄らしく、常に弟クライブの面倒を見る。弟と言うよりも、かなりもって生まれた性格が災いしてぼくはなかなか大変な日々。
お母さんはまだ2人が小さい時に亡くなり、船乗りのお父さんと3人暮らし。お父さんが長い航海に出るときは祖父母の所に預けられる。

ずっとお父さんと一緒にいたかった2人。悪い事は2人ですぐ話がまとまる。お父さんの乗る豪華客船にそーっと乗り込んで一緒に航海に出ると言うこと。

そんなことが成功するんだろうか?
どんどんと進む話が楽しくて、青少年向きかもしれないが、先を読みたくて2日間で読み終えてしまった。

子供を理解してくれたお父さん、それを聞いて、2人に素敵なプレゼントをくれた、お父さんがいつも気にかけて親切に応対していた老婦人ドミニクスさん。心も温かくしてくれる。
最後にどんでん返しが待っていた。これにはちょっと笑ってしまった。

アレックス・シアラーの本はチョコレート・アンダーグラウンドもそうだったが、長いけれど一気に読めてしまう魅力がある。

月の裏側・・・恩田陸・・P377

各章毎に、主人公となる、大手レコード会社のプロデューサーの多聞・大学教授だった協一郎・娘の藍・新聞社の支部長高安、4人の思い、行動が綴られ本文に入っていく。

九州のある街で連続失踪事件が起きた。ところが何事もなかったかのように数日経つと、戻って来て、その間の記憶は全くないという不思議な話だ。

それを解明しようと、4人が集まった。
少しずつ謎が解けかかるが、読んでいる内にかなり怖い気がした。
ありえない話と思いつつ、読み進めるのをやめようかと思う位。
以前読んだ本で、具合が本当に悪くなったことがあった。他の方の書評で、体調が悪い人は読まない方がいいかもと読んだのを思い出した。
寝る前に読んでいたが、幸い夢見も悪くなかったし体調も悪くならなかったので続けた。

失踪した者が行った先をついに見つける。そして引き込まれない方法も見つけるが・・・
ある日、朝いなくなった高安をそこで見つけ衝撃を受ける。
もう、この街にいる限り同化してしまうしかないのかと、残された3人は悩み・・・

不思議な世界、お勧め度は微妙だった。

魔法があるなら・・・アレックス・シアラー・・P324

楽しい本、特にママが最高だった。娘のビリー(オリビア)が警察の取調室で取調官の巡査部長とソーシャルワーカーと話す場面から始まる、ビリーの回顧録スタイルとして書かれている。

苦しい生活を発想の転換で何とか楽しくしようと考えるママ、常に冷静なビリー、無邪気に小さな妹アンジェリーン。3人のとてもスリリングな日々、いや突拍子もないママの提案で、住む家の無くなった3人は・・・

どんなお金持ちの子供も経験したことがない、ドキドキの日々、でも常に悪い事は禁止、必ずそれに見合ったお礼もする。

ところがある日、ビリーが気になっていた、時々見かけるミスターMと出会ってしまう。いつもにこっと笑顔を向けてくれるその顔は、今度はものすごく恐ろしく。

ママの決断で見事解決・・・そして取調室で、ことの顛末をビリーが説明するところに戻る。

とても素敵な結末、ビリーもアンジェリーンも少し成長して、ママが意外な幸せを手に入れた。毎月1度大好きなアイスクリームサンデーを食べる事も出来るようになったし。

コーラ・ベビー・・・長山淳哉・・P260

副題は「あるカミネ油症患者の半生」であとがきでは小説と書いてあるので、カテゴリーは小説にしたが、主人公となった、矢野トヨコさんと忠義さんの考えや記憶の基づいて書かれていてノンフィクションに近いと思う。

なんとなく記憶の中にあった「カミネ油症」と言う言葉、コーラベビーと言う言葉に引き寄せられるように、新刊コーナーで手に取りお借りしてきた。
「コーラ・ベービー」油症の患者からは『胎児性油症患児』と言われる普通の赤ちゃんより皮膚の色が濃い赤ちゃんが産まれ、そう呼ばれた。

カネミ油症は1968年頃から福岡県、長崎県を中心として西日本一帯で中毒患者が急増したライスオイルの食中毒事件だ。ニキビ様の吹き出物、目やに、皮膚の色素沈着、粘膜の色素沈着・・・など多くの症状があり、特にニキビ様の吹き出物は重症でその痛ましい外見からこの中毒を奇病と言わしめたそうだ。当時はPCBが原因とされていた。

読んで行くうちに、当時は考えも及ばなかった、ダイオキシンが原因と言う事が分かったきた。

住まいから20キロ弱の所にダイオキシンが大量に発生、地中にも沁み込んだであろうという、焼却場があった。厳重に鉄の壁で囲まれた煙突・施設が取り壊されたのは数年前。その後、因果関係ははっきりしないが、その近くに住んでいた知り合いが続けて3人、胃がんの為に亡くなった。それほどのものが、直接摂取する食品に大量に混入したと思うと恐ろしい。

同じ病に苦しみながら訴訟を起したが、それぞれの認定された原告の思いが同じでない事も、知る事が出来たし、患者に向けられる、「金目当ての裁判」と言う言葉は辛かった。
同じ認定患者同士の意思の疎通が上手くいかなかったり、行政の曖昧な態度、仮執行金の中からの弁護団の無断引き出し等、代表として働いていたトヨコには辛い日々の連続だった。読んでいてもそれぞれの思惑、考えの違いに唖然として言葉がなく、かなり辛い文章の連続だった。

それでも尚、力強く生きるトヨコ夫妻には心から応援したい。
自分自身、知らない事が多い事も知らされたし、知るべき事も多いと痛感させられた。
一度読んだだけでは、読みきれないし、感想を書くにあたっても中途半端なようで心苦しい。

ママが殺された。・・・リチャード・マカン著・寺尾まち子訳・・P331

何度か話題として耳にしたことがある気がする。ヨークシャーの切り裂き魔[ピーター・サトクリフ]によって、リチャードの最愛なる母親が殺された。しかもかなり残酷な方法で。

初めは単独の事件と思われていたが、13人を殺害、7人が重傷を負った連続通り魔事件となってしまった。

その後、母親と離婚して別に住んでいた父親に引き取られるが、更なる悲劇がリチャードを待ち受けていた。父親からの度重なるリチャードや1つ上の姉ソニアへの虐待、父親の新しい妻ポーリーンへの暴力。

何とかそれから逃げ出したくて、アルコール・シンナーそしてドラックへと進んでいった。そんな生活から抜け出したくて陸軍へ入隊・・・
やがてそこで事件を起し・・・

幼い子供達の母親が突然殺される、残された子供達がどれだけの苦労を強いられるかが、赤裸々に綴られる。リチャードはこの本を書くことで自分の傷が少し癒えたと感じていると言う。
新たな事件が起こる度、母親の一番綺麗だった頃の写真ではなく、あまり良く思えない写真が映し出される。多くの犠牲者は売春婦だったが、同様に報道されることは、おぼろげに意味の分かるようになった頃は辛かったそうだ。そうでない事を願ってもいた事だろう。

被害者の家族は手厚く保護されるべきなのに、好奇の目で見られ、「自業自得」との心無い言葉まで浴びさせられる。これは現在日本で起こる事件でも聞かれることだ。加害者の人権を守る事が優先されると思われる事もある。

被害者ももちろんの事、その家族が今後も好奇の目に晒される事なく、守られて欲しいと願う。

日々聞かれる殺人事件、その裏で多くの苦しみ、家族の崩壊などあらゆる出来事があると思うと、今まで以上に辛さを感じる。

暖簾・・・山崎豊子・・P207

図書館には古くなったなどの本を「ご自由にお持ちください」と言うリサイクルコナーがある。そこでちょっと持ち歩くのに便利な文庫本や雑誌類を頂いてくる。

今回見つけたのが、以前沈まぬ太陽・白い巨塔・大地の子などの長編を書かれ読ませて頂いた、山崎豊子さんのデビュー作だった。初版が昭和35年、昭和48年16刷、値段はなんと140円、なかなかの古本。

大阪で生まれ育った山崎さんにとって「大阪商人」を描くと言う事が、本を書き始めるにあたっての出発点と考えられていたそうだ。
その中でも特に大切にされていたのが船場で商いをする老舗の「暖簾」。これは商人にとっての命でもあり、庶民にとっての旗印だったそう。

明治29年3月初め、15歳の八田吾平はたった三十五銭を握り締め、淡路島から大阪に出てきた。日清戦争後の好景気で大阪の街にはお金がころがっていると聞きいて、いてもたってもいられずに出て来たのだった。

口入屋も見つからず途方にくれていた吾平に、声を掛けたのが偶然出身が同じだった「浪花屋」の旦那さんだった。その日から吾平は「吾吉」と丁稚名に変え、必死に商いを覚え、やがて13年後には1人前と暖簾を分かたれた。
時代は移り変わり、世界大戦となって息子達は出征、追い討ちを掛けるような旧円の封鎖、それでも吾吉は暖簾を守り耐え忍んだ。
ラバウルから帰還した孝平と共に復興に取り掛かったが、年老いても味だけは誰にも手出しさせなかった為か、商い品の昆布の中で倒れ息を引き取る。

その後、孝平、やっと帰還した忠平とそれぞれの持ち味を生かして父のあとを何とか守っていく。

ページ数こそ短いが、文字も小さい上に濃い内容、始めて触れる大阪の商人の心意気はずっしりと重かった。綿密に調査して書かれる本はその後の作品にも通じる。途中闘病生活も経て書いたとのあとがきが心を打つ。

吾吉・孝平と2代に渡って守られた暖簾の重みを感じつつ読み終えた。私にとって時代は古くても新鮮な本だった。

チョコレート・アンダーグラウンド・・・アレックス・シアラー・・P505

ある方のブログで見かけた本、図書館で偶然目に留まりお借りすることに。これも次男が好きな著者、すでに読んだそうだ。

チョコレートと言うだけあって、装丁は上がチョコレート色、そして可愛い男の子が帽子を目深にかぶりチョコをくわえている。
表紙を開けるとチョコ色に、銀色での文字。本文ももちろんチョコ色。
子供のようにワクワクしてしまう。

ある国でいきなり「本日5時以降チョコレートを禁止する」とのポスターが貼られた。その国選挙で健全健康党が勝利を収めた。国民は健全健康党は少しだけ世界の秩序を正し、世界を住みやすくしてくれると感じたからだった。ところが思惑は全く違った。健康の為にと、害となるものをすべて排除、健康にいいとされるものだけしか口に出来ない。少年団も組織され、チョコレート探知車が市内をパトロールして回る。法を犯したものは容赦なく逮捕され、再教育施設に入れられ、人格をコントロールされてしまう。
主人公となる、ハントリーとスマッジャーの同級生も例外ではなかった。学校のあちこちにもスパイとなる少年団の所属する生徒が目を光らせて、告発して階級をあげようと必死だ。

こんな世界、将来子供達が「チョコレート」と言う物の存在を知らなくなってしまったらとハントリーとスマッジャーは嘆く。

そしてついに2人は行動に出る。昔アメリカで禁酒法が出された時、多くの密造・密売が行われ、やがて意味をなくして廃止されたことを知る。チョコレートを密売人から買い、やがて自分達でも出来ないかと考える。雑貨屋のバビおばさん、本屋のブレイズさん、チョコのCMに出てた為職を失った元俳優のチャールズ・モファットの協力を得てチョコレートの密造に成功して、合言葉を作り売り出し、地下チョコバーまで開店させた。

順調に進んでいるかの見えたが、とうとうスマッジャーとバビおばさんがハントリーがその場を離れた時に摘発されて逮捕されてしまう。
でも2人は勇敢に立ち向かい・・・

最後に翻訳者が、<チョコレート>と<自由>を置き換えて考えてみて欲しいと書いてある。今理由こそ違ってはいても、何かがおかしい?思う事が色々とある。人間の自由は守らなくてはならない。それを力で押さえつけるのおかしな事だ。自由を履き違えてはいけないけれど。

アレックス・シアラーらしい書き方で今回も私にテーマを残しくれた。
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